【男子ホッケー】53年ぶりの五輪でホッケーをメジャーに。天下分け目の戦いに挑むサムライジャパンの熱き大和魂

ホッケー男子日本代表。チームの愛称は「サムライジャパン」。2018年アジア競技大会で初優勝したサムライジャパンは、アジア王者として東京2020五輪に挑む。1968年メキシコ五輪以来、実に53年ぶりの五輪出場だ。16人という五輪メンバーの狭き門に入った田中健太、田中世蓮、大橋雅貴、渡辺晃大、永井祐真の5人と、通訳としてチームを支える牧本智之は立命館大学出身。今回は田中健太、田中世蓮、大橋雅貴、渡辺晃大の4人のサムライたちを取材した。彼らは大学時代をいかに過ごしてきたか。また、オリンピックを間近に控えた現在の心境は。サムライたちの熱い大和魂に迫った。

現在(7月2日)は強化合宿中ですがチーム・個人の状態はどうですか?

田中健太:いまは追い込みの時期で強度が高いトレーニングを積んでいます。個人的には疲労はありますが、オリンピックに向けて仕上がってきていると感じています。

田中世蓮:自分はMFの選手としてもっと状況判断を早めていけるように練習しています。ハードな練習が続いていますが、チームメイトと細かい部分までコミュニケーションを取りながら、いい準備ができています。

大橋雅貴:チームはまとまってきていますが、まだ時間はあるのでさらに連携を深めていきたいです。疲労が溜まってきていますが個人的な調子はいいです。

渡辺晃大:FWなのでサークル内のポジショニング、相手へのプレスのポジションを修正しており、調子はよくなってきています。身体のリカバリーには気をつけていますね。

田中健太
FW 田中健太(HGC HC所属):2013年産業社会学部卒。ホッケー強豪国オランダで日本人初のプロホッケー選手。日本人2人目となる欧州トップクラブが出場するユーロホッケーリーグでのプレイも経験。日本ホッケー界の頼れるエース。

選手に武将のニックネーム?チームを「大和魂」で鼓舞し、率いるシギHC

日本を指揮するのは2017年に日本代表ヘッドコーチに就任したオランダ人ヘッドコーチ、シギ・アイクマン氏。選手たちからは親しみを込めて「シギさん」と呼ばれていますがどのようなコーチですか?

田中健太:シギさんは日本の文化や歴史のことをすごく勉強していてそれを選手たちにも伝えてくれます。僕たちより日本に詳しいですね(笑)。シギさんは大和魂という言葉をよく使っていて、大和魂という文字の入ったTシャツを作るくらい好き。選手たちも最後まであきらめない「大和魂」を意識して戦っています。

各選手に武将のニックネームをつけるユニークな取り組みをしているそうですが、みなさんはどの武将でしたか?その感想はどうですか?

田中健太:僕は織田信長です。織田信長は有名な武将なので素直にうれしかったですね(笑)。

田中世蓮:僕は源頼朝でした。いろいろと調べてみて、戦局を見極めるのがうまく、すごく慎重な武将だったと知り、自分と重なる部分があると感じました。どこまでシギさんが源頼朝を知っていたのかはわかりませんが、「すごいな」と思いました(笑)。

大橋雅貴:僕は楠木正成に例えられて、実際最初は誰?と思ったのですが(笑)。楠木正成が戦術家だったと知り、自分はDFなのでプレスのときなどにリーダーシップを発揮して指示を出してほしいというメッセージだと受け取って、プレーのときもそれを意識するようにしています。

渡辺晃大:僕は本多忠勝ですね。自分も知らなくて調べたんですが、戦に行った時に無傷で帰ってくるような強い武将と聞いたのでうれしかったですね。ただ、シギさんからは「本領を発揮したら強いけど、まだ本領は発揮できていない」と評価されたので(笑)オリンピックでは力を発揮できるようにしていきたいと思います。

選手のパフォーマンスを高めるスティックやシューズへのこだわり

武将といえば刀ですが、ホッケー選手の刀はスティック。みなさんはどんなスティックを使っていますか?

田中健太:自分はJDH(ジェイディーエイチ)というメーカーのスティックを使っています。元オーストラリア代表選手が立ち上げたメーカーで、自分が使いやすいスティックの反り(湾曲)や硬さを要求していて、それに見合ったものを使っているのでとても使いやすいと感じています。晃大(渡辺)のスティックが気になるから聞いてみたいな。(笑)

渡辺晃大:自分はTK(ティーケー)というメーカーを使っています。いまサムライジャパンでTKを使っている選手は自分以外にいないので、誰ともかぶらないというのが気に入っています。スティックの使い心地はタッチが柔らかくて、レシーブやパスもしやすい。これまで使ったスティックのなかでも一番使いやすいスティックだと感じています。

田中健太:昔はTK使っている人、めちゃくちゃ多かったもんね。

大橋雅貴:僕も昔はTKを使っていました。(笑)いまはGRAYSというメーカーのジャンボウというシリーズを使っています。シャフト部分が太くてレシーブやストローク(パス)が安定しているし、反りも大きいのでプッシュやスクープをしやすいです。

田中世蓮:僕もGRAYSです。反りが小さいまっすぐのスティックが好きだったんですが、数年前からダイナボウという反りが大きめのスティックを使うようになりました。走りながらプッシュが出しやすく、ボールコントロールもレシーブもしやすいので気に入っています。

ホッケーは運動量も多く、切り返しの動作の多い競技ですが、ホッケーシューズはどんなものを履いていますか?

フィールドアルティメイト

全員:みんなアシックスのフィールドアルティメイトですね。

大橋雅貴:とにかく軽いですね。あとDFをやっていると足にボールが当たることが多いのですが、当たりやすい場所は固く作ってあるので足が守られています。いままで履いてきたスパイクのなかでダントツに一番好きです。

田中世蓮:最初に履いたときは感動するくらいよかったな、という印象でした。僕は走るときのターンを気にしているのですが、このスパイクはグリップ力があって、スムーズな動きができて気に入っています。

渡辺晃大:まずデザインが好きで色も目立つ色なので、履いているだけでモチベーションがあがっていいな、と感じています。グリップ力があるし、めっちゃ軽い。

田中健太:通気性もすごくいいですね。ホッケーはピッチに散水をするのでシューズの中は蒸れやすいのですがこのシューズは通気性がいいので蒸れにくいです。スパイクの裏面のポイントがかなり細かくて、ホッケーで重要な切り返し動作がしやすいと感じています。所属しているオランダのクラブのチームメイトの半分以上がアシックスのスパイクを履いていますね。

堅守速攻を武器に、大学4年間で育んだ「考える力」

田中世蓮
MF 田中世蓮(岐阜朝日クラブ):2015年産業社会学部卒。大学時代には日本一も経験、大学4年時には日本代表も経験。全日本選手権3連覇、全日本社会人選手権も初優勝、代替の効かない日本の司令塔としてゲームメイクを託されている。

みなさん、立命館大学ホッケー部の出身。大学ホッケー部時代はどのように過ごしていましたか?なにを学んだと感じていますか?

田中世蓮:高校生のころから立命館大学の試合を見たり、動画を見たりして。健太さんのプレーも見ていて、立命館に憧れていました。立命館は全員で走って全員攻撃、全員守備をしていて、楽しそうにホッケーするな、という印象を持っていました。入学後、当時の山口監督から「コートを走り回れ、どこにでもいるようになりなさい」と言われて。守備に戻って、攻撃に参加して、というのをずっと繰り返して、その経験で持久力がつきました。立命館大学でよかったなと感じています。立命館は試合中、コートのなかもベンチ内もお祭り騒ぎのような雰囲気でプレーしていてもベンチで見ていても楽しかったです。健太さんはどうでしたか?

田中健太:世蓮に憧れられていたのは初耳でした(笑)。当時の山口監督は基本的に土日しか指導に来られず、平日は学生が自分たちで考えて練習メニューを考えたりしていて、立命館の4年間で「考える力」が身についたと感じています。山口監督は自分の意見だけを押し通すのではなく、学生の意見を尊重して取り入れてくれる監督だったので、そういう面でも立命館でよかったなと感じています。雅貴は?

大橋雅貴:健太さんが上手に話すから次に話にくいのですが(笑)。立命館に入って思ったのは、みんな個人技がうまいというのはもちろんですが、堅守速攻という意識を高く持っているな、と。組織でしっかりと守備を固めて、奪ってから速攻。ペナルティーコーナーのバリエーションを多く作って、組織で戦うことを学べたと感じています。いまもその経験が活きています。ペナルティーコーナーのバリエーションの名前は選手の名前を付けたりするのですが、自分の名前のバリエーションが作られなかったのが残念でした(笑)。健太さんはプレスの名前がついていましたよね?

田中健太:え、そんなのあったっけ?

大橋雅貴:「ケンイチ」というのがあって。「健太、一枚でプレス」という戦術じゃなかったですか?(笑)

田中健太:あー、それあったね!思い出したわ(笑)。

一同:(笑)

大橋雅貴:つぎは晃大、お願いします。

渡辺晃大:健太さんが言っていたとおり、大学は高校と違って自分たちでチームを作っていかないといけない環境だったので、その過程で考えることができるようになったと感じています。あと、大学でいろんな方々がサポートしてくれているというのを実感する機会が多かったので、この環境に感謝するということを学べました。

大橋雅貴:そういえば世蓮さんが大学4年生のときの夏の全国大会決勝で、シュートアウトで勝った時、最後に世蓮さんが決めたあと世蓮さん、泣いていたの覚えていますか?泣いている世蓮さんの頭を僕がヨシヨシしていた写真があったの、覚えていますか?

田中世蓮:覚えてる、覚えてる(笑)。大学の食堂かどこかに写真が貼ってあったよね。懐かしいな。

大橋雅貴:あのとき、シュートアウトはサドンデスになったんですけど、世蓮さんは1本目を外していて。サドンデスになったとき世蓮さんから「雅貴、いけよ」と言われたんですけど、「絶対、世蓮さんがいったほうがいい」と言いました。世蓮さんは多分ビビっていたんですけど(笑)。世蓮さんを推して、世蓮さんが決めて勝てたのでよかったです(笑)。

田中世蓮:いい写真があったね。

大橋雅貴:写真どこかにあるかな(笑)。

田中世蓮:いいエピソードをありがとうございます。

大橋雅貴
DF 大橋雅貴(LIEBE栃木所属):2016年法学部卒。ホッケー歴は20年を超えるディフェンスの中でも色々なポジションができるユニークな存在。アイクマンHCからは「リトルチョップスティック」(小さなお箸)と称されている。日本代表では「かわいい顔してボールハンター」

予選グループの戦い方「一戦必勝」、天下分け目の初戦で勢いを

東京2020五輪の開幕が近づいてきています。サムライジャパンの予選グループ5戦の相手(オーストラリア、アルゼンチン、ニュージーランド、スペイン、インド)はすべて世界ランキング上位国。対戦国、グループリーグの戦い方などはどのように感じていますか?

大橋雅貴:オリンピックで対戦する国はどこも格上ですが、スポーツは実力以外にも勢いとか、そういう部分も勝敗を左右すると思っています。初戦は世界ランキング1位のオーストラリアが相手ですが、天下分け目の戦いという位置づけで、勝てば勢いに乗れると思うので、まず初戦を全力で戦いたいと思っています。

田中世蓮:どこと対戦しても格上なので緊張感があると思いますが、相手の戦術を研究、対策しつつ、いままでの練習の成果を出していきたいです。ミスがあってもみんなで助け合って一戦必勝でやっていきたいと思います。

渡辺晃大:オリンピックだからといって特別なことをするというより、自分たちのやってきたことを100%出すということが勝利につながると思います。(2019年に)オーストラリアのリーグに1ヶ月半くらい参戦した経験があって、相手のプレースタイルも把握できているので、いいイメージで動ければと思っています。オーストラリアはドリブルなどの個人技がうまくて、パスが速いし、試合展開も速いですがそれについていけるようにしっかり対応したいです。

渡辺晃大
FW 渡辺晃大(福井クラブ所属):2019年経営学部卒。小学生時はGKも経験、中学より脚力を活かせるFWに転向。中学時代は全中も優勝、高校時代はインターハイ2連覇と輝かしい実績を誇る。日本代表では「サイドの支配者」として君臨。

田中健太:もう一方の予選グループより、日本が入ったグループのほうが準々決勝に進みやすいと思っています。インド、オーストラリア、アルゼンチン、スペインは個人技が特徴的なチームで、組織的に戦うヨーロッパのチームが多い方のグループより戦いやすい。初戦はどのチームも難しい試合になると思いますし、オーストラリアはホスト国の日本と当たるやりにくさがあると思っています。自国開催なのでそれをプラスに変えていければ日本にも勝機はあると思っています。アルゼンチン、スペイン、ニュージーランドに勝てば予選グループ4位以内に入って準々決勝に上がれると思うので、しっかり勝ち切る戦いをしたいです。第5戦のインドは過去の対戦では相性がよくないですが、過去の情報を活かしながらうまく戦っていきたいと思います。

世界との差を埋める日本の強み「組織力」と「カウンター」

日本と世界のトップ国との差はどのような部分にあると感じていますか?

田中世蓮:トップクラスの国はチームとしての戦術理解がしっかりしていると感じます。理解していない選手が少なく抜け目がない。ホッケーは攻守の入れ替わりが激しいスポーツですが、トップチームは、体力的にきびしい状況になっても手を抜かないですね。無理してシュートを打たずにペナルティーコーナーを狙うなど、頭の良さもあると思っています。上位に食い込んでいくにはチーム全体で戦術を理解して戦っていくことが必要だと感じています。

渡辺晃大:トップクラスの国はベーシックスキルの高さとペナルティーコーナーの決定率の高さがあると感じています。相手のベーシックスキルの高さに対応していかなくてはいけないし、ペナルティーコーナーはまず取られないことが大事。ペナルティーコーナーを取られたとしても自分は1番騎(シュートをブロックしに行く役割)に入ることがあるので、身体を張って止めていきたいです。

世界に通用する日本の強みはどこと感じていますか?

大橋雅貴:組織として戦えることが優れている点だと感じています。1人抜かれてもほかの選手のサポートがあるし、攻めるときも個人技でかわしていくというより、パス&ゴーで崩していけるので、それをどれだけ発揮できるのかが大事だと感じています。

田中健太:(日本は)カウンターが強みだと思います。まずは守ることが前提ですが、足の速い選手が多いので奪ってからのカウンターが武器になると思います。アタックの組み立て方もよくなってきているのでそのあたりが強みだと感じています。

ホッケーを観戦するときはスピードやパワーが見どころと言われていますが、マニアックな見どころはありますか?

田中健太:ホッケーはボールが小さくて審判の判定がむずかしいのですが、得点に絡むような場面で審判の判定に不服の場合は、ビデオを要求してビデオ映像をもとに判定してもらう権利があります。要求が通れば、もう一度使えますが、失敗した場合は権利を失ってしまうので、その試合では使えなくなります。どのタイミングで使うかが重要です。オリンピックではカメラが12台くらい設置されると聞いています。どのタイミングで使うかにも注目して見てもらえると楽しめると思います。

渡辺晃大:ホッケーは身体の接触は反則なんですが、審判の見ていないところでは身体を使ってうまくマークしたり、マークを外したりするのでそういうボールがないところの駆け引き、戦いも見どころだと思います。雅貴さんはDFだからそういう場面が多いんじゃないですか?

大橋雅貴:けっこうやられることがありますね(笑)。相手FWがスティックのグリップエンドで僕の脇腹をガンっと小突いてきて「うっ」となった瞬間に相手FWがリードすることもあります。審判に「見てよ」と言っても気づかず反則を取ってもらえないときもあります。そういうところまで注目して見ることができたらすごいですね(笑)。

ホッケーをより多くの子供たちへ届けたい。SNSを使った情報発信

田中健太

日本でホッケーは、まだマイナースポーツ。ホッケーの普及に対してはどのように考えていますか?

田中健太:いままでずっとホッケー一筋でやってきましたが、ホッケーといってもフィールドホッケーをイメージされることは少ないのが現状です。自分がやってきたホッケーをもっといろんな人に知ってもらいたいし、おもしろさをもっと伝えたいという想いを持って、Instagramに投稿したり、YouTubeを開設したりして情報を発信しています。いまホッケーをやっている子どもたちがホッケーっておもしろい、ホッケーってこんなすごいスポーツなんだ、と自信を持って言えるようになるには知名度がもっと必要と感じていて、そういった情報発信をがんばっています。

田中世蓮:所属している岐阜朝日クラブで地元の小学校でホッケー教室をやったりしています。一人でも多くの人にホッケーを知ってもらいたいと思って活動しています。そういった活動をもっとやっていきたいし、試合で結果を出すことがホッケーを知ってもらうためには大きな一歩となると思っています。地元のテレビ番組で取り上げてもらうなど、2018年のアジア大会優勝以降、メディア出演も増えてきていて、所属クラブとしてもどんどんメディア露出していこうという方針で力を入れています。

大橋雅貴:地元栃木県内にはアイスホッケーチームがあるので、ホッケーつながりでコラボレーションしています。「ホッケータウンデー」ではアイスホッケーの試合のときにフィールドホッケーを知ってもらうブースを設けたりしています。2018年アジア大会優勝以降、新聞やテレビなどメディア露出も増えてきて県内でのホッケーの知名度アップを肌で感じています。

渡辺晃大:所属クラブは、今年から名前が「福井クラブ」から「ヴェルコスタ福井」に変わりました。県内のフットサルチームなど他競技ともコラボレーションして、お互いの競技を広める活動が増えてきています。チームとしてもHPやSNSでの情報発信に力を入れるようになってきていて、YouTubeをはじめる計画もあります。メディアに出ることも多くなってきました。YouTubeは健太さんの影響もあるかもしれませんね(笑)。

田中健太:女子日本代表の選手とかもYouTubeをやってくれれば、相乗効果でもっと認知度があがると思います。この3人にもYouTubeをやってもらえたらいいかな、と(笑)。

田中世蓮:僕はちょっとシャイなんでできないです(笑)。

大橋雅貴:自分もYouTube開設は考えていないんですけど、自分の親は健太さんのYouTubeを見て喜んでいます(笑)

立命館大学の後輩のみなさんや学生アスリート、大学関係者のみなさんへのメッセージをお願いします

全員

田中世蓮:立命館大学は文武両道を目指している大学だと思います。後輩たちには、まずはきちんと勉強して、クラブ活動にも力を入れてがんばっていってほしいです。大学OB・OGの方々にはオリンピックを通じていい知らせをお届けしたいと思っています。

渡辺晃大:世蓮さんの言う通り、文武両道が大事だと思います。ホッケーだけやっていて勉学ができなければ価値が下がってしまうと思うので、後輩たちには文武両道を意識してがんばっていってほしいです。自分が大学で学んだように、ホッケーができる環境に感謝しながらホッケーをしていってほしいと思います。

大橋雅貴:大学生は自由な時間が多くあると思います。僕はその時間をホッケーに費やしていたのですが、立命館大学の後輩のみなさんにも、自分が興味を持ったことに積極的になって行動を起こしていってほしいと思っています。そうすれば新たな未来が切り拓かれていくと思います。オリンピックは立命館大学卒業生としての誇りを持って戦っていきたいと思います。

田中健太:いま立命館大学ホッケー部のコーチとして学生と関わっている中で、ポテンシャルを持っている選手が多くいて、日本代表になれる素質がある選手もいます。今回の東京オリンピックのメンバーに立命館大学出身の選手が多く選ばれましたが、この流れを途切れさせてはいけないと思っています。学生たちには社会人になってからも上を目指してホッケーを続けてほしいですね。